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スケールってなに
スケールってご存知ですか。音楽的に厳密に説明すると、分かりにくくなってしまうので、スケールの中のメジャースケールという世界に絞って説明します。例を挙げます。以下はCメジャースケールのドレミです。 そして以下はC#メジャースケール。 キーが一つ高いですよね。メジャースケールの種類はA〜Gのアルファベットや、それらに#や♭をつけて表されるのですが、キーが違うと覚えてください。
スケールを理解して練習すればいいことだらけ
弾きたい曲のTAB譜があり、それを忠実になぞれば、弾きたい曲を弾くことができます。 ただし、その曲のスケールが何かをしっかり押さえて取り組むだけで、いいことがたくさんあります。- ハイポジションのコードが自動的に覚えられる。
- 過去おぼえた曲が同じスケールであれば、似たようなコード・押さえ方がたくさん出てくるので応用させられる。
Cメジャースケール
Fメジャースケール
Gメジャースケール
スケールの見分け方
スケールは五線譜で見分けることができます。 Cメジャースケールは以下です。 Fメジャースケールは以下です。真ん中の線にフラット記号が付いています。 Gメジャースケールは、シャープの記号が付きます。 譜面でこれらの印が同じ曲同士は、ドが同じ高さに設定されていると思ってください。スケールが同じだと和音構成のパターンが見えてくる
例えばCメジャースケールのソロ演奏曲をいくつか練習していると、曲は違えど、その中に登場する和音とその使い方が共通していることに気づきます。編曲者が同じだと、その傾向がより強くなります。そのため、同じスケールの曲を練習していると、TAB譜がなくても「この雰囲気を出したいメロディパートだから和音構成はこの押さえ方かな」という当たりがつくようになってきます。
そのため、最初は同じメジャースケールの曲を練習するのがオススメです。
教則本ではCメジャースケールで書かれたTAB譜が多いので、Cメジャースケールの達人となったら、FメジャースケールまたはGメジャースケールどちらかの曲にチャレンジしていくのがいいと思います。
CメジャースケールとFメジャースケールを比べてみる
まずCメジャースケールのドレミを見てください。 メロディを彩る和音は、メロディよりも低音で鳴らすのが基本です。そのため、赤い点線よりも左側の弦でメロディを鳴らすと、それよりも低音を鳴らせる弦は限られてしまいます。赤い点線でメロディを弾くことができれば、左側の2〜3本を和音に使えます。 また曲によってよく利用される音階が異なります。赤点線よりも高い音を出したい場合、一番右の弦を下に降りていけばその音を出すことができます。ただし、上下の移動が激しくなり、演奏の難易度が上がります。 それを踏まえて以下のFメジャースケールのドレミを見てみます。Cメジャーと弾き比べてみると、キーが高いのがわかると思います。 赤点線の領域に入る音階がCメジャースケールと比べてズレています。「ド」は曲の基準として扱われる音ですが、それが右から2番目の弦の1フレットに来ており、Cメジャースケールとは異なる音階を赤点線部分におさめやすくなります。 以下にCメジャースケールとFメジャースケールの赤点線部分の音階を比べました。 ウクレレは扱える音域が狭い楽器です。曲によって、どちらが赤点線枠に収めやすいかは変わってくるため、Cメジャースケールが弾きやすいもの、Fメジャースケールが弾きやすいもの、曲によって使い分けられていることがあります。
ハイポジションとスケールの関係
ウクレレを始めると、ほとんどの人はC,F,Gコードを覚えると思います。最初に覚える基本コードですね。これはCメジャースケールの基本コードになっていて、いわばCメジャースケール三銃士です。Cコードは落ち着く・・・そのまま曲が終わっても違和感ない、Gコードは不安定でCに戻りたい・・・というふうにそれぞれ響きの役割が決まっています。
Fメジャースケールの世界でいうC,F,Gコードは、役割の並びそのままにF,B♭,Cコードになります。例えば、CメジャースケールでいうGコードはFメジャースケールでは、CコードがGと同じ役割を担ってます。
それぞれの世界の三銃士を並べてみます。 以下のコードを見てください。 みんな知ってるCコードです。Cメジャースケールの曲では、安定の響きの役割です。Fメジャースケールで言えばFコードと同じ役割になります。
ではハイポジションのCコードは分かりますでしょうか。それは、Fメジャースケールの押さえ方を知っていれば簡単に割り出すことができます。 これもCコードです。 7フレット目に0フレットがあると見立てて、Fメジャースケールで同じ役割に対応したコードを押さえると、それは同じコードになります。 以下のようになっています。 つまり、0フレット目付近でFコードを弾いていて、ハイポジションでもFコードを弾きたいのであれば、7フレット目を基準にFメジャースケールを考えて、B♭コードを弾けば同じ役割なのでFコードになります。
つまり、Cメジャースケールの曲を弾いている際に、ハイポジションを弾きたい場合は、Fメジャースケールをそこに思い出すことができれば、弾くことができるようになります。
Fメジャースケールの曲を弾いている場合は、以下になります。 今度は5フレット目を0フレットと見立てて、Cメジャースケールが登場します。
メジャースケールごとにまとめると以下になります。
0フレット目 | 5フレット目 | 7フレット目 | 10フレット目 | 12フレット目 |
Cメジャー | Gメジャー | Fメジャー | – | Cメジャー |
Fメジャー | Cメジャー | – | – | Fメジャー |
Gメジャー | – | Cメジャー | – | Gメジャー |
ウクレレ 購入当初、5フレット目、7フレット目の位置が分かりやすいようにあるのかな・・・と漠然と思っていたのですが、もはやこのためにポジションマークがあるんじゃないかと最近は思っています・・。10フレット目は謎です。
12フレット目は循環します。一周回って0フレット目のメジャースケールに戻ります。
まとめ
ウクレレにおけるメジャースケールの関係性についてまとめてみました。上記のことを理解し、Cメジャースケールに加えて、FメジャースケールまたはGメジャースケールどちらかが体に馴染んでくると、ウクレレのネックが狭く感じるようになります。
ちなみにCメジャースケールを覚えた後に、Fメジャースケールを覚えるか、Gメジャースケールを覚えるかは好みの問題だと思うので、持っているTAB譜集を見て多い方を選んだり、響きの印象も違うので好きな方を選べばいいと思います。
(おまけ)マイナースケール
メジャースケールという世界以外にも、マイナースケールというものもあります。これはメジャースケールより暗い雰囲気の曲によく使われます。 ウクレレでは、GマイナースケールとBマイナースケールの譜面をよく見かけます。
これは、GマイナースケールがFメジャースケールと構成が似ており、BマイナースケールがGメジャースケールと構成が似ているためだと思われます。
その関係性も意識しながら取り組んでみると効率的な上達ができると思います。